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首都圏の音楽ホール不足について

こんにちは。おんじゅく代表(=音楽家のしごと塾) のじま えみ です。

首都圏の劇場やホールが不足している問題で、

日本芸能実演家団体協議会をはじめ音楽や演劇などの10団体が、国などに不足解消を訴えています。

 

クラシックのコンサート会場となる音楽ホールの現状について、

2015年11月5日に公表されたアピール文によると、

「浜離宮ホールやトッパンホールといった中規模ホールは充実しているものの、大規模ホールや小規模ホールが不足している。小規模ホールは多くの公的文化施設に頼らざるを得ず、市民やアマチュア団体の利用とも競合するので、一部の団体では自分たちのことを「ホール難民」と呼んでいるところがある。」(2015.11.5 記者会見 参考資料より抜粋)

とあります。

 

私はコンサート企画にあたり、自分でホールを予約するところからはじめることがよくあります。

そこで、これまでの経験から、音楽ホールについてこうであったらいいなということを、

利用者目線でいくつか書いてみたいと思います。

 

◇現状のホール予約の方法は、妊娠適齢期の音楽家にはツラい

交通アクセスが良く、客席数、使用料もほどほど(100席、使用料10万円程度)の場所となると、

都内でも数が限られてきます。

そのため、多くの会場では、1年~2年前に予約を受付開始した直後に、

土日など人気の日は埋まってしまうというのが現状のようです。

これは、つい先日私が予約した都内ホールの例ですが、

土日の昼公演に適した時間を予約しようとすると、2年後しか空きがありませんでした。

ちなみに、予約すると使用料の半額(私の場合は6万円)を、予約金として支払わなければならず、

キャンセルしてもその分は返ってきません。

正直言って、2年前から予約しなければホールがおさえられず、

予約時から高額のキャンセル料がかかるこのシステムは、妊娠適齢期の音楽家にはツラい・・・

妊娠・出産を考えている音楽家にとって、2年後どうなっているかは正直わからない部分が多いもの。

「ひょっとしたらその時期は臨月かも!?」ってこともありうるわけで、

妊娠が発覚したらキャンセル料なしでキャンセルできるくらいの、余裕が欲しいものです。

妊娠に気づくのはたいてい妊娠5~8週あたり、そこから8~9か月で出産となるのですから、

せめて公演日8か月前まではキャンセル料がかからないようにしていただけたら、

妊娠適齢期の音楽家にとっては大変ありがたく思います。

 

◇面倒な予約方法をなんとかしてほしい

冒頭のアピール文にもあるように、

公的文化施設は使用料が安価なこともあり、プロ・アマチュア問わず大変人気があります。

しかし、人気で希望日に予約が取れないことが多いのはもちろん、

そもそも利用の申込み自体が大変だったりします。

私の住んでいる区の音楽ホールの場合、利用予約をするには、

毎月決められた抽選日にそのホールへ出向き、抽選に参加する必要がありました。

それも平日の午前中に、30分ほど拘束されるのです・・・

なんとか仕事を休んで抽選に駆けつけても、取れないことはザラ・・・これでは戦意喪失です(^_^;)

せめて抽選日を、多くの人が仕事をしている平日を避けるようにするとか、

もっと言えば、事前に書面や電話で抽選エントリーできるようにして、立会不要にしてほしいと思います。

 

今日は都内の音楽ホールについて、利用者目線でこうなってほしいと思うことを書いてみました。

一音楽家として、文化芸術活動のしやすい社会の実現を、切に願うばかりです。

 

それでは今日はこの辺で!今日も素敵な音楽を奏でましょう♪

 

 

 


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